足の捻挫なんでするの!?

理学療法士×ピラティスインストラクターのそうたです!
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今回は、足関節の安定性と【クロスサポートメカニズム】について解説します!
特に、足首を捻りやすい方に知っていただきたい内容です!

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足関節底屈の不安定さ

距腿関節は、
距骨が台形をしており前方の方が大きいため

足関節を底屈すると、
距腿関節に遊びが生じ、緩みの肢位
不安定になりやすくなります!

逆に背屈すると、
距腿関節は締まりの肢位は安定する

特に、足首が底屈位にある状態では、
前脛骨筋や長趾伸筋といった足背の安定を担う筋の働きが減少し、過度な可動性が生じます【1】

さらに、腓骨が脛骨より長いため、
TStからPSwの歩行サイクルにおいて
足が底屈位になると、足関節が回外方向に捻られやすくなります!
この状態は、外側靭帯群(前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯)の損傷リスクを高め、
捻挫の原因となります【2】

歩行やランニングにおいて、この捻挫が発生しやすい理由として、
腓骨の長さや足関節の解剖学的構造だけでなく、筋機能の低下や協調動作の不足も挙げられます【3】。

クロスサポートメカニズム

足関節の安定には、【クロスサポートメカニズム】という協調的な筋活動が重要です!
このメカニズムは、足関節周囲の複数の筋が互いに補完し合い、
踵を上げた際にも足首が安定するよう働きます!

特に、腓腹筋やヒラメ筋が踵を持ち上げる動作に関与し、
その一方で足の回内・回外方向への過度な動きを防ぐために、いくつかの筋が協力しています!

  • 腓腹筋ヒラメ筋足関節底屈を行い、
    体重を支えながら足部を安定させます!
    腓腹筋が主に動的なサポートを提供する一方、
    ヒラメ筋は持続的な安定化を担っています【4】
  • 長腓骨筋は、足部が過剰に回外するのを防ぎます!
    長腓骨筋が弱くなると、足が回外方向に偏りやすくなり、捻挫のリスクが増加します【5】
  • 後脛骨筋は、足部が過剰に回内しないように制御します!
    この筋は足のアーチを維持し、足部の安定性を保つために重要な役割を果たします【6】

これらの筋がクロスサポートし合い、
足関節を安定化させることで、
踵を持ち上げる際や歩行中に足部の過剰な運動を防いでいます!

捻挫しやすい原因

足首を捻挫しやすい人は、
この【クロスサポートメカニズム】が破綻していることが多いです!
特に、足首の安定に関与する筋力や協調性が低下している場合、
歩行やランニング時に不安定感が生じ、
捻挫や慢性的な足部痛に繋がる可能性が高くなります【7】

捻挫を繰り返す人や足部の不安定感を感じる方は、
クロスサポートメカニズムの強化が必要です!

改善策:スタンディングフットワーク

足関節の安定性を向上させるために効果的なエクササイズの一つが、
スタンディングフットワークです!

このエクササイズは、踵を上げ下げする動作を繰り返し行うことで、
腓腹筋や長腓骨筋、後脛骨筋の協調を促し、足首の安定性を向上させます【8】

  1. スタートポジション: 足を拳ひとつ分開き、
              背筋を伸ばして立ちます!
  2. 踵上げ: ゆっくりと親指と人差し指の間で床を押しながら、つま先立ちになる!
        この時、腓腹筋とヒラメ筋がしっかり働くよう意識しましょう。
  3. クロスサポートの意識: 踵を上げている間、足部が内側または外側に過度に傾かないように、
               長腓骨筋と後脛骨筋の働きを意識し足首が傾かないようにします!

定期的にこのエクササイズを行うことで、
足首の安定性が改善され、捻挫のリスクを減らすことが期待できます!

当スタジオでは、理学療法士資格を保有するスタッフが、
詳細な身体評価と動作分析を通して、
各個人に最適な運動プランを提供しています!
足首の不安定さや捻挫を繰り返している方は、ぜひご相談ください!

参考文献

  1. Neumann, D.A. (2010). Kinesiology of the Musculoskeletal System: Foundations for Rehabilitation. Elsevier.
  2. Hertel, J. (2002). Functional Anatomy, Pathomechanics, and Pathophysiology of Lateral Ankle Instability. Journal of Athletic Training, 37(4), 364–375.
  3. Doherty, C., et al. (2016). The Incidence and Prevalence of Ankle Sprain Injury: A Systematic Review and Meta-Analysis of Prospective Epidemiological Studies. Sports Medicine, 44(1), 123–140.
  4. Basmajian, J.V., & De Luca, C.J. (1985). Muscles Alive: Their Functions Revealed by Electromyography. Williams & Wilkins.
  5. O’Sullivan, K., et al. (2018). The Role of the Peroneal Muscles in Lateral Ankle Stability and Sprain Prevention: A Literature Review. Journal of Foot and Ankle Research, 11(1), 1-8.
  6. Mann, R.A., & Hagy, J.L. (1979). The Function of the Tibialis Posterior Muscle in the Foot. The Journal of Bone and Joint Surgery, 61(3), 367–372.
  7. Willems, T.M., et al. (2006). Intrinsic Risk Factors for Inversion Ankle Sprains in Male Subjects: A Prospective Study. American Journal of Sports Medicine, 34(3), 415–423.
  8. McKeon, P.O., et al. (2009). The Role of Foot Core Training in Enhancing Dynamic Foot Function. Physical Therapy in Sport, 10(1), 14–21.

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